不動産投資が「儲からない」4つの理由と、成功に導く5つのこと
不動産投資は「儲からない」と言われることがあります。一体本当に儲からないのでしょうか。
その理由は様々ですが、大きく分けると以下の4つにまとめることができます。そして、その「儲からない」と言われる理由にこそ、大切なヒントが隠されているわけです。
今回の記事では、不動産投資が儲からないと言われる理由を整理し、そこから不動産投資を成功させる大切なポイントをご紹介していきます。不動産投資を始めるかどうかで悩んでいる方、リスクや注意点について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
不動産投資が儲からないと言われる4つの理由
はじめに、なぜ不動産投資が儲からないと言われるのか、その理由について見ていきましょう。
・短期間で大きな利益を上げることができない
・実際の収支が当初見込んだ通りにならない
・多額のローンが負担になる
・リスクが多い
不動産投資は短期間で大きな利益を上げる投資手法ではない
個人が行う不動産投資は、基本的に長期間にわたり少しずつ収益を積み重ねていく賃貸経営が主となるため、短期間で大きな利益を狙う株やFXと大きく異なります。
不動産購入後は、当初投下した資金を毎月の家賃収入からローンや必要経費、税金などを差し引いた手残りで少しずつ回収していきます。家賃収入は入居者が居なければ得られないので、退去されれば速やかに入居者募集の広告を出し、収益性の低下を防がなければなりません。
もちろん、不動産売却により売却益を狙うことも可能ですが、国内経済は低成長が続いており、人口減少や労働力の低下も深刻化しています。高い経済成長が続く東南アジアと違って急な地価上昇も望めません。このような投資環境下で物件選びやエリア選びを適切に行い、キャピタルゲインを確保するのは容易ではありません。
表面利回りと、実質利回りによる収支の違いがある
実際に不動産投資を始めてみると、実際の収益が当初見込んだものより少ない場合があります。例えば、①賃貸経営における空室率や維持管理経費の見込みが甘いケースです。実際の賃貸経営では、空室で家賃収入がない期間や突発的な修繕費の出費など、様々なコストがかかります。物件購入時に、空室率や維持管理経費を見込んでいない「表面利回り」の数値のみを鵜呑みにしていると、後になって話が違うという結果になりかねません。
また、②賃貸経営開始初年度から儲かると思い込んでいる場合もあります。不動産投資は、開始直後から黒字経営になるとは限りません。特に、初年度は、入居者が入るまでの家賃無収入期間、入居者の募集経費や不動産取得税など必要経費の出費が重なるため、収支状況はむしろ良くないケースが多くあります。2年度以降もローン返済が終わるまでは、一定の返済負担があります。
多額のローンが負担になる
自己資金が少なく、多額の借り入れにより不動産投資を始めると、毎月のローン返済が負担になってしまいます。そうならないためには、毎月の家賃収入とローン返済金、物件の維持管理経費などを洗い出し、シミュレーションを行った上で借入額を決める必要があります。
リスクが多い
不動産投資や賃貸経営では次のようなリスクにも注意する必要があります。
空室リスク | 入居者がいない状態のことで、当然家賃収入は入りません。 |
家賃滞納リスク | 入居者がいたとして、経済事情によっては家賃を滞納する場合もあります。 |
修繕リスク | 建物・設備が破損・故障すると、速やかに交換・修繕する必要があります。放置すると入居者の退去を早める要因にもなります。 |
災害リスク | 地震・台風・火事などの災害により、物件が喪失・破損することがあり得ます。 |
下落リスク | 建物の経年劣化や不動産相場の下落などにより、売却時に不動産価値が下落することを指します。 |
詐欺リスク | 優良物件と信じ込ませて不良物件を売りつける事例も出ています。悪徳業者に騙されないよう注意が必要です。 |
不動産投資を成功に導く5つのポイント
それでは、不動産投資で儲けるためには、どのようなポイントが大切でしょうか。ここでは、重要なポイントを以下の5つに絞ってご紹介します。
・少額で可能な物件から始める
・優良物件を選ぶ
・実質利回りで判断する
・自己資金の比率を高める
・信頼できる不動産会社を見つける
少額で投資可能な物件から始める
不動産投資の初心者は、少額で投資可能な物件から始めるほうが比較的安全です。しっかりと勉強して知識を得ている場合は別として、儲かりそうだからといって安易に始めることはやめましょう。最初から大きく儲けようとしてフルローンを組み、アパートやマンションの1棟買いを行おうとするケースもありますが、ある程度の投資知識・経験やノウハウが身に付いていないなら危険と言わざるを得ません。
資金的に無理なく不動産投資をスタートさせるには、「不動産小口化商品」というものもあります。少額(100万円程度)から始めることができ、実際の物件に多くの投資家とともに出資することから、不動産投資を学ぶことにもつながります。少額で不動産投資の経験を積みながら、その間に自己資金を貯めておき、次第に投資の規模を拡大させていくのが基本的な進め方としてオススメです。
優良物件を選ぶ
不動産投資で儲けるには、賃貸需要がある優良な物件を選ぶことが最も重要です。優良な物件を選ぶことで、空室を防ぎながら比較的高い家賃を設定できます。優良物件は、例えば以下のような要件を満たす物件が該当します。
人が集まりやすいエリアに立地している物件 | 人口減少地域ではなく、人口が増加または減っていないエリアに立地している物件です。 |
将来的に発展するエリアに立地している物件 | 駅前再開発、新線開通、大型商業施設の開業など、将来的に発展するエリアに立地している物件は人気を集めます。 |
交通の便が良い物件 | 首都または地方大都市の中心部に簡単に出ることができる、または、最寄り駅から徒歩10分程度以内にある物件です。 |
今後の中心的な世帯モデルにマッチした物件 | 今後も全世帯数に占める単身者世帯の比率が増えていくことから、1R~1LDKの間取りを有する物件は需要を見込めます。 |
入居者を惹きつける魅力のある物件 | 人を惹きつける内装や家具、ペット飼育可、宅配ボックス、万全なセキュリティ構造、24時間ゴミ出し可能など、入居者の需要に取り入れた物件なども最近人気を集めています |
実質利回りで判断する
不動産投資の収益性を示す指標である「利回り」の種類には、おもに「表面利回り」と「実質利回り」があります。
・表面利回り=1年間の満室家賃収入÷不動産の購入価格×100
表面利回りは、不動産の広告などでよく使われています。しかし、賃貸経営では入居者の出入りがあるため常に満室状態が続くことはなく、定期的に建物・設備の維持管理費などの出費もあります。さらに、物件購入に必要な資金は、物件の購入価格だけでなく諸経費もかかります。
このため、表面利回りは、賃貸経営の収益性を正確に示せないことがあるので、以下のように空室率や経費を盛り込んだ「実質利回り」で計算することも重要です。
・実質利回り={1年間の満室家賃収入×(1-空室率)-1年間の維持管理経費)}÷(不動産の購入価格+不動産の購入にかかる諸経費)×100
基本的に実質利回りは表面利回りも低くなります。毎月手元に残るキャッシュはいくらになるのかを正確に把握し、収支計画を立てることが大切です。
自己資金の比率を高める
不動産投資では、家賃収入を得ながらローンの返済を行っていく必要があります。この場合、自己資金の比率が低く、必要資金のほとんどを借り入れで賄っていると、月々のローン返済額が膨らんでしまい、負担の割合も大きくなります。
ローンを返済しつつも、残った家賃収入の中から空室状態(無収入状態)や急ぎの修繕に回す費用を備えておく必要がありますが、返済負担が重過ぎると蓄えを行う余裕もなくなってしまいます。そのため、不動産投資を始める際は自己資金を多めに用意し、賃貸経営が円滑に回っていくような計画を立てることがポイントになります。
信頼できる不動産業者を見つける
信頼できる不動産仲介業者を見つけることができれば、物件探しから売買契約に至る過程で、適確なアドバイスを行ってくれるため、はじめての不動産取引でも安全に進めることができます。また、不動産売買の仲介会社が、物件取得後に引き続き賃貸管理会社として契約するパターンもあるので、入居者からの家賃収納やクレーム対応などの管理を任せることができますので、副業で不動産投資を行う方にもピッタリです。
信頼できる不動産会社を見つけるための判断基準は様々ですが、例えば不動産仲介または賃貸経営管理の実績が豊富だったり、優良物件を探し出す強力なネットワークを持っていたりすることは不可欠な要素です。その上で営業スタッフの質が高く、親身になって相談に乗ってくれたり、不動産投資のメリットだけでなくリスクやデメリットについても、しっかり説明してくれることなどが重要です。
まとめ
不動産投資は誰でも簡単に稼げるというものではありません。不動産投資は、ローンの返済負担やその他様々なリスクを伴うとともに、長期的な視点で収益を積み重ねていく根気のいる投資法です。
しかし、不動産投資で稼ぐための重要なポイントを理解して準備をし、信頼できる不動産業者をパートナーに迎えることができれば、初心者でも無理なく始めることができます。不動産投資が「儲かる」か「儲からない」かは、個人の取り組む姿勢によって大きく変わってくることを念頭に置いて進めることが大切です。
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