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少額ではじめられる相続対策!「不動産小口化商品」が効果的な2つの理由

 2022/05/18 不動産小口化商品(不動産特定共同事業) この記事は約 10 分で読めます。 569 Views

近年、少額で相続対策できる不動産投資、「不動産小口化商品」が注目されています。
一般的な不動産投資は、融資を受けて自己資金以上の大きな金額の不動産を購入し、賃貸経営によって収益を得ますが、融資を受けることが不安だったり、購入後の入居者募集や建物の維持管理など手間がかかります。

相続対策として効果があると言われても、なかなか踏み切れない方も多いのではないでしょうか。

また、相続人が複数人いる場合、相続後の遺産分割が問題になることもあります。

この記事では、不動産小口化商品のどのような点が相続対策に有効なのか、その仕組みや活用ポイントをわかりやすく解説します。

 

不動産特定共同事業法に基づく「不動産小口化商品」とは

「不動産小口化商品」とは、不動産特定共同事業法という法律に基づき、1995年に施行されました。

投資家保護を目的とし、不動産小口化商品を取り扱う事業者は、国土交通大臣もしくは都道府県知事による許可制が設けられています。

「資本金1億円以上の宅地建物取引業者」「財産基盤の安定性」「業務管理者を常置」「監督官庁への事業報告」など、投資ノウハウのある従業員が所属し、健全経営を行っている一定条件以上の会社でなければ取り扱えないハードルの高い基準があります。

簡単に説明すると、出資者から募った出資金を使って事業者が不動産を購入し、出資者の代わりに運用します。個人では購入することが難しい好立地や、大型の優良物件を1口数十万円~100万円程度に小口化し、複数の投資家から出資等を募り家賃収入や売却時の代金を出資額の割合に応じて出資者に分配金として支払う仕組みです。

不動産小口化商品には「匿名組合型」「任意組合型」「賃貸型」の3種類の契約形態があり、それぞれの主な特徴は次のようになります。

項目 不動産の所有権 分配金 主な特徴
匿名組合型 なし 雑所得 出資者は不動産を取得せず、登記をしないため匿名性がある

優先劣後システムによる元本および分配金の安定性を確保

任意組合型 あり 不動産所得 不動産の共有持分を取得し、登記をするため匿名性がない

相続税や贈与税の節税効果あり

賃貸型 あり 不動産所得 不動産の共有持分を取得し、登記をするため匿名性がない

相続税や贈与税の節税効果あり

商品の種類が少ない

 

15分でわかる!不動産小口化商品選びのチェックポイント

 

不動産小口化商品で相続税の節税効果が期待できる2つの理由

不動産小口化商品の中で、「任意組合型」は不動産の所有権を持つことができるため、相続対策として節税や遺産分割などに活用できます。

「賃貸型」も所有権がありますが、供給されている商品の種類が少ないため、一般的には「任意組合型」が相続対策としての対象となります。その理由をご説明します。

 

相続税の仕組みを活用

現金を不動産に替えることで、相続税上の評価額の差を活用した節税対策が一般的に行われています。

相続税改正により、郊外遊休地で資産家によるアパート・マンション建設が盛んに行われたのもその理由のひとつです。
では、相続税評価額がどのように算出されるのか解説していきます。

 

不動産(土地・建物)の評価

不動産は「土地」と「建物」とに分けられ、時価ではなく以下の評価方法によって課税額を再評価するため、課税評価を下げることができます。

土地の場合、市街地であれば「路線価方式」で、それ以外の地域であれば「倍率方式」で計算します。

路線価や倍率は国税庁のホームページで、地域ごとに調べることができます。

http://www.rosenka.nta.go.jp/

倍率方式は、固定資産税評価額に対して地域ごとに定めた一定の倍率を掛けて算出します。

さらに小規模宅地等の特例に適用されれば、敷地面積に応じて減額されることになります。

一方、建物の場合、固定資産税評価額で評価します。

通常は時価よりも低く見積もられているので、購入した現金よりも低い課税額となることで相続税が安くなります。

 

相続税の節税効果例

例えば、アパートを建設する際の工事費が、5,000万円かかったとします。

しかし、相続税を計算する際に用いられる建物の評価額は、アパートの工事費相当ではなく、固定資産税評価額です。

この固定資産税評価額は、実際のアパート工事費5,000万円に対し、約60%程度の評価額となります。

さらに、アパートのような賃貸住宅の場合、借家権割合として30%評価を下げることができるため、固定資産税評価額の70%相当が相続税評価額となり、2,100万円程度の相続税評価額になるのです。

5,000万円の現金は相続税評価額が5,000万円のままなのに対し、5,000万円でアパートを建築することにより、2,100万円の相続税評価額に圧縮できる計算です。

実際に計算例をあげてみます。

法定相続人を1人とした場合、

(相続税評価額)5,000万円-(基礎控除額)(3,000万円+600万円×1人)=1,400万円

1,400万円×(税率)15%-(控除額)50万円=160万円

となり、納税額は160万円となります。

一方、現金でアパート建築をした場合は、

(相続税評価額)2,100万円-(基礎控除額)(3,000万円+600万円×1人)=-1,500万円

となり、納税額はありません。

相続税評価額を下げることにより相続税が節税できるのです。

 

不動産小口化商品の任意組合型は、不動産と同様の相続税評価がある

「任意組合型」の不動産小口化商品は、任意組合契約により取得した共有部分(金額に応じた持分)を組合に現物出資し、組合が運用した収益が分配される仕組みです。

運用期間が長期となる商品が多く、物件を所有して不動産事業を行っている感覚に近いため、不動産を所有している状況と同じ特徴を活かすことが期待できます。

つまり、任意組合型の不動産小口化商品を購入することにより、アパート・マンション建設と同じように、相続税の節税効果が得られます。

例えば、5,000万円の現金で不動産小口化商品を購入すると、約2,100万円の相続税評価額となるため、相続税の節税となります。

相続税改正の影響もあり、不動産特定共同事業の許可を得た事業者は、相続税の節税効果が見込まれる任意組合型の不動産小口化商品を販売するケースが増えており、注目を集めているのです。

 

いまさら聞けない!不動産投資で相続税対策ができる理由とその計算方法

 

不動産小口化商品で相続対策をする3つのメリット

相続税の負担軽減になる

現金を相続する場合は、そのままの金額で課税されますが、不動産小口化商品なら、相続税評価方法により、評価額の圧縮(節税効果)が期待できます。

相続税圧縮イメージ
※評価額圧縮のイメージです。圧縮率は物件により異なります。

 

遺産分割もしやすく争族対策に効果的

不動産小口化商品のメリットは、小口で物件を所有できるので、複数の口数を購入によりリスク分散にもなり、相続人が複数いる場合には、それぞれに分割して不動産を相続できることです。

不動産投資の相続で一般的な、アパートやマンションを建設したり、不動産投資などで物件を購入して相続税の節税対策を考えた場合、相続人が子ども3人の場合には、アパート1棟を3人で平等に分割するのは困難なのですが、不動産小口化商品の場合は、アパート建設と同様の節税効果を手に入れることが出来るとともに、同一条件での遺産分割がしやすい商品となります。

同じ3,000万円を相続するにも、不動産小口化商品なら、子ども3人に対して平等に1,000万円ずつ分けることができるので、遺産分割がしやすい節税商品という特徴があります。

 

納税対策として活用

相続税は相続を受ける方が支払う税金です。仮にご自身が所有する1棟アパ―トを売却しようと思っても、売却には時間を要し、すぐに資金化は難しいでしょう。

不動産小口化商品は、必要な分だけ売却することが可能なので、例えば20口所有の場合、10口だけを売却し、納税資金として売却することも可能なので、納税資金の確保にも活用いただけます。

 

あなたの家は大丈夫?他人事ではなくなった相続対策の必要性

 

ポートフォリオ(分散投資)も可能な不動産小口化商品

不動産は立地や物件のグレードなどによって収益性が異なります。

利回りや売却のしやすさが違うため、1つの物件を購入すると当たり外れがあります。

しかし、不動産小口化商品を様々な種類で複数購入すれば、リスクを分散できます。

また、賃貸需要も多くて資産価値(不動産価格)が何億もするような、都心の一等地などの個人ではとても購入できないような物件でも、少額から投資できる不動産小口化商品ならば手軽に保有できます。

そのような好立地で資産価値の高い物件を複数保有できるのが不動産小口化商品の魅力でもあり、リスク分散の上でメリットとなります。

例えば、3,000万円の金融資産があったとすると、

○○区の土地価値が高い駅近の「物件A」に900万円

△△県の収益性(利回り)の良い郊外の「物件B」に900万円

◇◇県の「物件C」に1,200万円

それぞれ購入したとします。

子ども3人で遺産分割する際は1人当たり、

物件Aは300万円

物件Bは300万円

物件Cは400万円

と、分けることができます。

このように、不動産投資における立地や市場に内在するリスクをポートフォリオ(分散投資)により低減するとともに、同一条件での遺産分割することが出来るのです。

 

不動産投資におけるポートフォリオ(分散投資)の方法と考え方

 

こんな方は不動産小口化商品での相続対策がおすすめ

不動産小口化商品での相続対策に適しているのは、資産背景として不動産よりも金融資産の割合が高い方で、現金の節税対策をしつつ、安定的な資産運用をめざしたい方にお勧めです。

相続税の節税効果や運用利回りについては、自分で1棟アパートやマンションを取得(建設)して入居者募集や建物管理などを管理会社へ委託する方が、手数料などの諸経費(コスト)を抑えることができるため、効果が大きいと言えます。

しかし、相続税を少なくしたくても、借入や煩わしさに不安を強く感じてしまう方には、不動産小口化商品での節税対策がお勧めです。

 

まとめ

金融資産を不動産にすることで、相続税の節税効果を手に入れることができます。

このため、遊休地へのアパート・マンション建設や不動産投資が盛んに行われました。

しかし、入居不安や借入不安をはじめ、賃貸経営を行うことの煩わしさなど、簡単には決断できない方も多いのではないでしょうか?

これらの不安やデメリットを解消しつつ、現金の相続税対策として活用することができる節税商品が任意組合型の不動産小口化商品です。

少額ではじめられる不動産小口化商品を上手に活用することは、通常の不動産投資のように相続税の節税対策に有効な面があります。

さらに小口に分割できるため、複数の相続人で不動産を遺産分割する場合にも便利です。

遊休地におけるアパート・マンション建設や不動産投資による相続対策に悩んでいる方は、まず任意組合型の不動産小口化商品を選択肢の一つとして検討してはいかがでしょうか。

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