地方在住者が都市部への不動産投資で注意すべき4つのポイント
不動産投資とは、入居者による家賃収入により金融機関への返済を行いつつ収益を得る、あるいは売却により売却益を得る資産運用・資産形成です。
また、税務上の仕組みから節税効果も望める資産防衛の効果もあります。それらのメリットを手に入れるためにも、賃貸事業として安定経営を行うことが重要です。
あなたが地方在住ならば、地元は人口減少が問題になっており、賃貸アパートやマンションを手に入れても、「入居者が決まらない」「空室で賃貸経営が成り立たない」と思っていませんか?
そこでお勧めしたいのが、あなた自身が暮らす地域の物件ではなく、空室リスクなどが低く、賃貸ニーズの高い東京圏・名古屋圏・大阪圏をはじめ、福岡・札幌・仙台・広島などの都市部への不動産投資です。
中でも、人口増が集中しているのは東京圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)です。
しかし、地方在住の方が、都市部への不動産投資を成功させるためには、以下の4つのポイントが重要となります。
1.融資を受けるための金融機関探し
2.入居者募集や建物管理を委託する管理会社選び
3.都市部でも価格が著しく高騰しているエリアは避ける
4.遠方でも自分の目で物件確認
詳しく見てきましょう。
融資を受けるための金融機関探しが重要
不動産投資を現金で行う場合は問題ありませんが、地方在住のあなたが都市部の物件を購入しようとする場合、一番の課題は、「融資をどの金融機関から受けられるのか?」です。
一般的に不動産投資で融資を受ける場合の金融機関は、地方銀行・信用金庫などがメインになりますが、地域密着型の金融機関は営業エリアが決められている場合が多いのです。
つまり、あなたの居住地や購入予定の物件所在地が営業エリア外の場合、融資が受けられない場合があります。そのため、地方在住で都市部の物件を購入する場合、融資が可能な金融機関を見つけることが課題です。
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メガバンク
全国規模であるメガバンクの場合、営業エリアの問題はなくなる反面、融資を受ける基準が厳しく、あなた自身が大型物件を購入できるだけの与信や属性があれば融資対象先として検討してもらえる可能性はありますが、一般的なサラリーマンでは難しいと言えます。
サラリーマンの不動産投資に対し、そもそも融資を取り扱わないケースも多いのです。
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地方銀行・信用金庫
既に取引されている地方銀行や信用金庫が、融資可能な都市部の物件に絞って物件選びをすることも選択肢の一つです。
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不動産業者に紹介を受ける
物件を取り扱う業者より、融資可能な金融機関を紹介してもらう方法があります。
もし、居住地や物件所在地の関係から融資の取り扱いが可能な金融機関が紹介できないのであれば、その業者とどんなにやり取りしても、物件を手に入れることはできません。
時間を無駄にしないためにも、あなたの居住地および購入予定の物件所在地で融資が受けられる金融機関を紹介してもらえるかどうか確認しましょう。
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政府系金融機関
全国に支店がある政府系金融機関の日本政策金融公庫は、女性や若年層など、特定の背景専用の優遇策もあるため、選択肢の一つとして考えておくことをお勧めします。
入居者募集や建物管理は管理会社選びが重要
入居者ニーズの高いエリアで物件を購入するのは良いのですが、「建物管理をどうするか?」という課題もあります。
入居者募集や家賃の集金、建物の修繕・リフォームの手配など、自分で建物管理を行うオーナー(自主管理)もいますが、地方在住者が遠方の都市部の物件を購入した場合、引っ越す以外に自主管理を行うことは現実的ではありません。
不動産投資とは、物件を購入したら終わりではなく始まりです。
例えば、毎月の家賃回収や滞納者への催促、水回りをはじめとする設備のトラブル対応や修繕の立ち会い、建物やごみ清掃、雑草や植栽の手入れ、入居者からのクレーム対応など様々あります。
これらの業務を管理会社へ委託することができるのです。その際、どんな管理会社を選べば良いのでしょうか?
ポイントは、物件のエリアに強い管理会社を選ぶことです。少なからず、物件のエリアに強い管理会社は、そのエリアに拠点(事務所)があります。物件を購入する前から、管理を委託する予定の管理会社の担当者とは面識を持っておきましょう。
購入した後の物件を、あなたに代わって管理運営してくれる担当者でもあるため、売るだけの業者の話よりも、信ぴょう性のある話を聞くことができます。
物件のエリアに強い管理会社が存在しない場合には、物件購入を諦めることも考えましょう。管理会社は、あなたと入居者をつなぎ、賃貸経営を代行する重要な役割です。空室や賃料収入の下落を防ぎ、建物の資産価値を少しでも高める工夫や努力をし、トラブルなども迅速丁寧に対応してくれることが必要です。
不動産投資を成功させるためにも、あなたが信頼できる管理会社を見つけることが大切なのです。
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都市部でも価格が著しく高騰しているエリアは避ける
どんなに良い立地といえども、金融緩和・マイナス金利の影響をはじめ、相続税改正の影響から、不動産投資ブームのような現象により、価格が高騰しすぎた物件を購入することは避けましょう。
例えば、東京圏・名古屋圏・大阪圏などの都市部の中で、千代田区・中央区・港区のいわゆる都心3区のような価格が著しく高騰している物件についてはお勧めできません。
キャッシュフロー(収支計画)も悪く、価格が上昇しすぎた物件は、価格の下落も大きいと推測できます。残念ながら価格が上昇していない地域の物件は賃貸ニーズがないとも言えます。
しかしながら、賃貸ニーズがあり、価格が上昇しすぎていない地域の物件もあるのです。
東京圏で言えば、都心近くの物件を探すことも一考に値します。
遠方でも自分の目で物件確認すべき
都市部の不動産投資が良いと言っても、物件を見ずに購入することはお勧めできません。
業者の言われるままに購入するのではなく、必ずあなた自身の目で確認して下さい。
エリアの印象・将来性など、肌で感じることも大切なのです。
管理会社の事務所に時々顔を出し、担当者とコミュニケーションをとることも大切なので、遠方と言っても、たまには物件を見に行くことのできる場所を選ぶことがベストです。
まとめ
「不動産投資は入居者ニーズの高い都市部の物件がお勧め」と言われています。しかし、あなたが地方在住の場合、遠方の物件を購入する場合でも、必ず物件確認はあなた自身の目ですべきです。そのためにも、物件を見に行ける距離・アクセスを考慮した都市部の物件を探すことも大切です。
また、「すべて業者にお任せ」のスタンスも避けるべきです。なぜなら、大切な資産をしっかりと管理運営してくれる業者かどうか、見極める必要もあるからです。
地方在住者の方が遠方の物件を購入する場合、越えなければいけないハードルがあります。
融資を受けるための金融機関探しです。
東京圏(特に東京)には支店を構える地方銀行も数多く存在し、あなたの暮らす地域の地方銀行でも、融資を受けることができる可能性があります。金融機関が融資可能な都市部の物件から探してみることも選択肢の一つです。