Media
メディア

土地から選ぶアパート経営|6つのリスク対策と成功に導く方法

アパート経営 リスク

不動産投資では、魅力ある土地・物件を得ることにより安定的なアパート経営が実現します。
物件を購入する方法は大きく2種類に分けられます。
すでに不動産業者によって設計・建築された完成物件(以下「販売型」)と、良い立地の土地を購入し、建設会社に建物工事を依頼してアパートを取得する方法(以下「請負型」)があります。
では、アパート経営において、空室を生まずに高い入居率で家賃収入を得ることができる物件とは、どのような物件なのでしょうか。
この記事では、長期的な賃貸経営でメリットも大きい「請負型」でのリスク対策、成功させるポイントをご紹介します。

 

アパート経営で失敗してしまう理由

アパート経営 リスク

土地の価格を交渉をしていない

請負型の不動産投資は、不動産会社などから土地情報を手に入れて、設計事務所や建設会社に建物のプラン検討を依頼し、収支や利回りがどうかシミュレーションして土地購入の可否を判断します。
その際、多くの方が建物代金を安くしようと考えます。
しかし、投資利回りをよくするためには建設コストを安くする前に注力すべきは土地の価格であり、良い建物を手に入れるためには建設コストを安くするには限界があります。
建設コストを安くしすぎるとは、使用材料や住宅設備のグレード低下につながり、木材等のコストダウンは性能にも影響することが考えられます。

建物をつくるコストは安いかもしれませんが、維持管理費や修繕費にお金がかかる場合もあり、賃貸経営・運用を行う長期のスパンで考えると、結果としてランニングコストがかかってしまうというケースもあります。
それよりは、建物に適切な予算をかけることで長寿命の建物を取得することをお勧めします。
資産形成する上では資産価値のある建物を取得しておくことが重要となり、将来の売却時にも有利(高く売却)に働きます。
例えば、木造アパートは耐用年数22年ですが、劣化対策等級3などのように耐用年数以降も適切に維持管理・修繕すれば長持ちするアパートを手に入れることで、維持管理費や修繕等の低減にもつながります。

併せて、建物のコストは減価償却という支出のない経費により償却することが可能です。一方で、土地価格は取得価格のままです。

建物価格は減価償却により所得税の節税対策にも寄与しますが、土地価格相当は経費化できません。
建物価格を下げる交渉か、土地価格を下げる交渉か、優先すべきは土地を下げるための交渉です。
両方安くが理想ですが、現実的には土地価格を下げる方に注力した方がメリットは大きいのです。

 

土地選びの事前調査が足りない

立地

完成物件を選ぶことと同様に、立地も重要です。
しかし、難易度が上がります。
完成物件を購入する場合には、駅からの距離や入居ニーズの有無などの将来性を想定しつつ、どんな間取り?デザイン?入居者が入っている・いない?の実物を確認して良し悪しを判断することができます。
対して請負型の場合は建物を建てて満室になるかをすべて予測し、土地選びをしなければならないからです。

 

アパートが建てられる土地か?

接道条件が悪い、隣地との境界が不明確、電気・ガス・水道などのインフラが整備されていないなど、建物を建てるために余計な費用や時間がかかってしまう土地もあります。
さらに、建物が建てられない、あるいはアパートはダメという法律や規制のある立地に注意する必要があります。
そのような土地は、一般的に価格が安いため魅力的に思えてしまうかもしれませんが、うっかり購入してしまうとなかなか売却できない可能性もあります。
購入前には権利関係や法的規制を確認し、アパートが建築できて賃貸経営が成り立つ土地なのか検証する必要があります。

 

流通している土地には注意!土地を安く手に入れるポイント

土地の謄本を見れば、現在の所有者がいつ土地を取得したかがわかります。
特に1年以内に取得したような土地は、個人の地主から不動産業者が購入し、転売して利益を出そうとしている土地と推測できます。
このような土地、つまり流通している土地は、不動産業者の利益や諸経費がコストオンされている価格になっています。(一般的にはエンド価格と言われています。)
土地を安く手に入れる方法は、土地を業者が購入してしまう前に土地情報を仕入れる必要があります。
つまり、流通する前の土地情報を入手し、不動産業者が土地を仕入れる価格での土地購入がベストです。(一般的には仕入れ価格と言われています。)
そのためには、土地の値下げ交渉をはじめ、土地情報を上流で紹介してくれる不動産業者との縁をつくる努力が必要です。

 

購入できるタイミングを逃さない

完成物件での不動産投資も同様ですが、良い土地は売りに出されてからすぐに買い手がついてしまう可能性があります。
請負型での不動産投資は土地がなければはじまりません。
狙ったエリアでの土地情報が出たタイミングですぐに購入可否の判断ができるように、事前に融資相談をしておき、購入できる土地の規模・価格やアパート工事費・収支計画などを想定しておくことが重要です。

 

請負型のリスクを低減できる業者選びが重要

はじめて不動産投資を行う方には、請負型はイメージがつきにくくハードルが高くなります。
しかし、業者の選び方次第で、はじめて不動産投資を行う方でも安心して請負型を実行することができます。
そのポイントは、土地探しから融資相談、設計・建設、入居者募集や建物管理までワンストップで行ってくれる会社を選択することです。
そのような建設会社は、安くつくれば良いだけではなく、入居者が満室になるための視点を重視し検討してもらえます。
また、サブリース(家賃保証)や完成時満室保証などのシステムを持っている管理会社に委託することで、空室リスクをなくす方法もあります。
その分、管理費用は割高になりますが、「安心感を買う」というつもりで選択することも一考です。

 

アパート経営を成功に導く、請負型での物件選びポイント

アパート経営 リスク

ではどのような方法で物件選びをすれば、アパート経営は成功するのでしょうか。

 

コストバランスを良いアパート

一番のメリットは、完成物件を購入するよりも安く物件を手に入れることができ、利回りを良くすることが可能です。

その理由は、土地および建物を取得する際に不動産業者の利益や税金などの諸経費が不要になるためです。(下図参照)

【イメージ図】

 

 

販売型は、不動産業者が土地を仕入れて建物をつくり、販売する仕組みです。

そのため、イメージ図のように業者が土地を仕入れる際に必要となる登記費用などの経費や、土地仲介業者が介在する場合があるため、仲介手数料相当(土地価格の3%程度)が土地価格に追加されています。

つまり、業者が土地を取得する際に必要な諸経費と、業者の利益相当も土地の価格に含まれています。

一方で、請負型の場合、あなた自身が土地を直接購入して建物を建てることから、不動産業者の販売利益が不要となります。

また、土地・建物の取得にかかる登記費用や税金などの経費も不動産業者分の経費は不要です。

実際には2重で必要となっている諸経費や仲介手数料を削減することができます。

数千万円のアパートでも100万円以上の価格差がでる場合があります。

 

資産価値を生む、人気の間取り・デザインを選べる

販売型では、完成した物件の中からしか選べません。

しかし、請負型の場合は好きなデザインや仕様での建物をつくることができ、世界に一つだけのオンリーワンのアパートやマンションで賃貸経営を行うことができます。

設計の段階からアパートづくりに関与できるため、完成したアパートに愛着が芽生えます。

賃貸経営に関心が高まることにより、あなた自身にノウハウが構築され、安定経営や収益向上につながります。

 

建物性能・施工品質の高い建物が選べる

主要構造部の品質などは出来上がってしまえばわからない部分でもありますが、工事期間中からどのように建物がつくられているのか確認できることも請負型でのメリットです。

俗に言う、手抜き工事をされた建物を取得しないためにも、工事段階から使用材料や施工方法をチェックすることができます。

請負型は、あなた自身が信頼できる設計・建設会社を選択してアパートをつくることができ、目に見えない部分も高品質な建物を手に入れることが可能となります。

 

好立地でのアパート経営が実現可能

請負型の「コストが安く済む」というメリットを活かし、なかなか価格が下がらない好立地の土地を多少高くても購入し、賃貸事業を成り立たせることも可能です。

請負型のメリットにより土地代金の数%相当はコストダウンできるのですから、トータルコストを鑑みて賃貸経営を成り立たせることができるのです。

立地が良ければ、多少土地代が高くても賃貸経営の安定性や収益性が高くなる可能性が十分考えられます。

そもそも好立地の土地ならば、少々価格が高くてもすぐに売れてしまうため、売り情報を手にすることすら困難な場合があります。

価格にこだわり過ぎると土地を取得することができず、いつまでもアパート経営を実現することができません。

単に利回りの高さだけで比較検討するのではなく、好立地での不動産投資を実現させることで、長期的に見て資産価値と安定経営という大きなメリットを手に入れることができます。

 

土地から選ぶアパート経営(請負型)の6つのリスク対策

アパート経営 リスク

不動産投資は販売型による完成物件を購入するよりも、土地と建物をご自身で選べる請負型にメリットが多くあることをご説明してきました。メリットも多い販売型ですが、以下の注意点もクリアする必要があります。

 

完工リスク

工事中に建設会社が倒産するなどし、工事が予定通り進まないケースです。
安さばかりで建設会社を選択すると、財務内容の悪い建設会社に工事を依頼してしまう恐れがありますので、しっかりとした建設会社を選ぶことでこのリスクは低減できます。

 

工程遅延リスク

アパートを建設するために必要な許認可や工事期間の変更などで、アパートの完成時期が遅れる可能性がゼロではありません。
例えば、許認可取得に関する行政とのやり取りに時間がかかる、プラン・設計変更、工事中の近隣トラブル、天候、職人不足など、様々な要因があります。
繁忙期と呼ばれる3月入居の建物完成を予定していた場合、工程の遅れは完成時に入居者がなかなか決まらないというリスクにもつながります。

 

コストオーバーリスク

工事中の仕様変更など追加工事が発生するリスクです。
予算が増えてしまえば、予定していた利回り(収支)が悪化します。
これは、事前に設計事務所や設計担当との意思疎通や打ち合わせをしっかりと行うことで低減できるリスクですが、実際に図面だけを見ても本当に気に入った建物なのか判断が難しいものです。

工事が進みアパートの形が出来上がってくると、あれこれ変更や追加の要望もしたくなるものですが、しっかりとコストコントロールをしてくれる設計や建設会社をパートナーとして選ぶことが大切です。
いくら好きな建物をつくれると言っても、あなた自身が暮らす住宅ではありません。
入居者に選ばれる住宅をつくる必要があるため、実際には必要のないお金をかけている可能性もあります。

ここだけの話ですが...
何でも要望を聞き入れてくれる会社は注意が必要であり、入居者ニーズに合わないアパートになってしまう可能性もあります。
また、あなたの要望を聞き入れたがための変更により、アパートの完成時期がずれる可能性も出てくるからです。
さらには、工事が終わった後で必要以上の追加工事の請求書が届くなど、入居者ニーズに合わないお金のかけ方はやめた方が良いとアドバイスをくれる会社を選択し、必ず全体の予算感をコントロールすることを心がけましょう。

好きな建物を手に入れるだけがあなたの事業目的ではななく、好きな建物で賃貸経営を行うことで「資産運用や節税対策」をすることが目的であり、その視点を忘れないことが大切です。

 

想像した建物と違うリスク

図面を見ただけでは、どんな仕様やデザインなのかイメージが難しく、完成予想図(パース)などをつくってもらっても、実際のスケール感も実物とは違います。
これは、設計事務所や設計担当との意思疎通や打ち合わせをしっかりと行い、類似物件で確認することで低減できるリスクです。
こだわりがあるならば、工事期間中の設計や建設会社との打ち合わせは頻繁に行うことが大切です。
一方で、あまりこだわり過ぎず、ある程度はお任せする方が結果として良い建物になるケースもあります。
あなたの自宅をつくる訳ではないので、予算とともに入居者ニーズに合わせた建物を信頼できるプロにお任せというスタンスです。
つまり、プロの意見を素直に聞き入れることが、結果として安定した賃貸経営につながります。

 

入居者募集リスク(空室リスク)

入居者が計画通りに満室になるかどうかがリスクです。
完成物件であれば満室物件を購入することで発生しないリスクですが、建物をつくるところから始める場合には、入居者に選ばれる建物であること・しっかりと早期に満室になる建物や家賃設定であることなどが重要です。
建設工事費のコストダウンばかりに注力し、完成した建物は使い勝手が悪い間取りや人気のある住宅設備が採用されないケースもあります。
そのため、完成時の入居者募集が思うように進まず、完成後も空室が続くようなケースが見受けられます。
建設コストを下げるだけの要望では、それなりの物件が出来上がってしまいます。
しかし、入居者が入らなくても建設会社は責任をとってくれません。
「あなたの要望通り・図面通りに建物を作りましたので問題ありません。」という理由です。
そもそも不動産投資の目的は、安定した家賃収入を得ることです。
ただ建物を安く作ればよいという事ではありません。
このリスクを低減するには、設計担当や設計事務所との打ち合わせは当然必要なのですが、入居募集・建物管理担当の方の意見も踏まえ、検討すべきです。
また、計画段階での家賃設定が高すぎる場合もリスクです。
業者からの提案を受ける際には、見た目の利回りを良くするために、高めに家賃が設定されている提案かどうかを見抜く必要があります。
新築のため、多少家賃が高くても問題ありませんが、家賃を下げて募集することになってしまえば、予定していた利回り(収支)が確保できなくなりますので、計画時の設定家賃が本当に適切なのか・問題ないのか確認しましょう。

 

資金調達のハードルが高い

リスクではありませんが、資金調達の難易度が上がります。
その理由は、完成物件のみ融資対象とする金融機関があるからです。
完成物件ならば融資OKな金融機関が、請負型ではNGとなるケースもあります。
つまり、金融機関の選択肢が狭まるのです。
土地の購入代金は自己資金が必要になるなど、融資の諸条件が厳しくなるケースもあります。
既に収益が見込める完成物件への融資ではないため、金融機関の融資の基準が高く設定されるように思われ、資金調達のハードルが高くなる傾向にあります。
但し、資産背景や与信力、賃貸経営の経験など、あなた自身の属性が高い場合は影響がありません。

 

まとめ

請負型を活用することにより、不動産投資を有利に進めることができます。
その際、請負型のリスクに注意する必要があり、はじめての不動産投資ではハードルが高いと感じるかもしれません。
そんなあなたにお勧めしたいのが、土地探しから建設・入居者募集・建物管理などをワンストップで行う業者に相談することです。
はじめての方でも信頼のおける業者選びをすることで、販売型では得ることのできないメリットを受けることができます。
湘南ユーミーまちづくりコンソーシアムでは、毎年多くのお客様がこの方法で土地・建物を購入いただいており、プロが見極めた土地に、確かな技術をもった職人が建築する物件を提供しております。ご興味のある方は一度ご相談ください。
詳しくはこちら