チャンス到来!働き方改革でアパート・マンションの大家さんに!?
働き方改革により会社員の副業が解禁され、サイドビジネスとして不動産経営に取り組むサラリーマンの方が増えようとしています。働き方改革は、企業における雇用形態や労働者の働き方について根本的に改革していこうとする施策ですが、一般企業に勤める会社員の方にとっては、収入を増やしたり、人生設計を見直す大きなチャンスになる可能性を秘めています。
今回は、働き方改革の内容や、働き方改革が一般家庭に与える影響を確認し、副業解禁を転機にアパート・マンションの大家を始めるメリットを解説します。
働き方改革とは
「働き方改革」は、国が主導して進められている政策で、従来の雇用・労働形態を根本から見直し、労働者個々の意思や能力、事情に対応した柔軟で多様な働き方を選ぶことができる社会を実現しようとする試みです。
働き方改革が推進されるようになった経緯
日本は、少子高齢化による労働力不足、長時間労働の常態化、正規・非正規労働者間の不合理な格差など様々な問題に直面しています。そのため、2018年6月29日の国会で成立したのが労働基準法をはじめとする労働諸法の改正ですが、これらの改正法をまとめて「働き方改革関連法」と呼んでいます。
改正法は、2019年4月から順次実施(大企業と中小企業で実施時期が異なる)となり、時間外労働の上限規制や有給休暇の取得義務化、正規社員と非正規社員の格差是正(同一労働・同一賃金)などに向けた取組みが、産業界および各企業で進められています。
働き方改革が会社員の生活に及ぼす影響とは
日本企業に長い間続いてきた長時間労働を是正していくことが、政策の大きな柱となっているため、企業の時間外労働も上限が規制されていくことになります。
企業勤めの会社員の方にとっては、残業が少なくなれば、夕方5時のチャイムとともに仕事から解放されて帰宅できます。しかし、子育て真最中で子供の教育費が大きくかかる世代や住宅ローンを返済している方々は、手放しでは喜べない場合もあります。残業が少なくなる分、それまで貰えていた時間外勤務手当まで減り、年収が大きく減る可能性もあるからです。
また、正規社員と非正規社員の格差是正に向けて、企業側が正規社員の給与を抑えなければならない場合も、収入が大きく変動する場合もあります。
このように働き方改革は、会社員のワーク・ライフ・バランスを適切な方向に改善していくプラスの効果がある反面、経済的にみると家計収入が圧迫されかねないというマイナス面にも留意する必要があります。
働き方改革には収入改革が必要
収入減少の対策として挙げられるのが「副業」です。ここでは、会社員の副業が良しとされなかった経緯について見ていきましょう。
会社員による副業が好まれなかった理由
従来、多くの企業が社員の副業を認めてこなかった経緯があります。社員に副業を許してしまうと、副業を通じて自社の企業秘密・情報が漏洩してしまうリスクや、本業が疎かになったりする可能性が懸念されたからです。そのため、多くの企業は就業規則の中で副業を規制していました。
しかし、副業・兼業に対する規制が、働き方改革により今後は緩和される方向になってきました。厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」によると、「副業・兼業は、社会全体としてみれば、オープンイノベーションや起業の手段としても有効であり、都市部の人材を地方でも活かすという観点から地方創生にも資する面もある」とされています。
また、厚生労働省の「モデル就業規則」に記載されていた「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」との副業規制項目が削除され、副業・兼業に関する規定が新設されています。
このように、国主導で副業・兼業に対する規制が緩和されており、既に副業・兼業を認める企業も出始めました。ただ、副業・兼業が無条件に解禁されるというわけではなく、企業秘密の漏洩やダブルワークによる本業への支障などの問題が生じない範囲に限り、副業・兼業を認めているようです。
副業を始めるのは簡単ではない?
社会全体として副業が推進される時代となってきたことを受け、今後は、時間外勤務手当などの給与収入減少分は、副業によって補うことができます。ただし、副業といっても仕事の種類は非常に多く、コンビニのアルバイトからトラックや宅配便の運転手など肉体労働は様々ありますが、副業で疲労困憊して本業が疎かになってしまっては、本末転倒であり、働き方改革の趣旨にも合致しません。
株式投資・FX(外国為替取引)などは肉体的な負担は少ないですが、リターンが大きい分、リスクも高くなります。リスクを抑えるため少額投資で運用する場合でも、副業として満足できる収入を望むのは難しいでしょう。
副業を始めるならサラリーマン大家がおすすめな理由
副業として負担が少なく、将来安定的な収入を得られる方法の一つが「アパート経営」「マンション経営」です。不動産経営は、一見するとハードルが高そうに思われますが、毎月一定の収入(家賃収入)が得られる上、節税・相続税対策としても有効です。会社員の方に不動産経営がおすすめな理由は次のとおりです。
安定した収入が得られる、肉体的な負担がない
サラリーマンの方による不動産経営は、金融機関のローンを利用してアパートやマンションを取得し、賃貸に出して家賃収入を得るという副業になります。自身が住むための物件(=居住用物件)ではなく、投資用物件を取得すれば、入居者募集・家賃の受け取り・設備点検・清掃などの面倒な管理業務は、全て専門の管理会社に任せることができるため、副業で拘束される時間も少なく、肉体的な負担を心配する必要がありません。
さらに一定の家賃収入の保証が得られるサブリースを利用すれば、空室による家賃収入の減少リスクを心配する必要がなくなります。もちろんサブリースの利用には、保証賃料の値下げなど注意するべきポイントもありますが、収益の見通しが立てやすくなり、空いた時間を活用して物件を2戸、3戸と増やすことも可能です。
このように投資用物件の大家は、賃貸経営の適切な舵取り役に専念し、肉体的に負担がかかる業務は外注で任せることができます。
元手資金にはローンが活用できる
不動産購入で最も重要なのが元手資金ですが、ある程度の頭金(自己資金)を準備しておけば、不足分は金融機関から借りることができます。企業の正社員であれば、給与収入があるため金融機関の信頼度も高く、投資物件なら住宅ローンを利用するよりも多くなります。条件によりますが、借入可能額の目安は年収の約10倍となります。
本業のスキルアップにも繋がる
不動産経営は、経済動向・不動産市況の分析、土地・建物の権利関係や税金に関する知識、賃貸経営にかかる経理面の勉強、関連業者からの情報収集などが必要です。経済ニュースなどからお金の流れ、経済情勢の潮流を読むこともできるようになるため、本業のスキルアップにも繋がっていきます。
資産形成ができる・相続税対策になる
副業で投資用の不動産物件を取得すれば、大きな資産形成ができます。また、投資用不動産は現金よりも評価額が低いため、相続税対策にもなります。
精神的な余裕が生まれる
家賃という安定した副収入が入るため、本業の給与収入のみに依存する場合に比べ、精神的に余裕を持った生活ができるようになります。例えば、本業の給与収入は日々の生活費に、そして家賃などの副収入はレジャー・交際費や将来の生活に備えた貯蓄などに振り分けることも可能です。
さらにローンの返済が終わったアパート・マンションならば多くの家賃収入が手元に残ることになり、老後の生活に備えた年金代わりにもなります。
まとめ
働き方改革は、生活・経済の両面においてメリットとデメリットがあります。今後は、働き方改革によるワーク・ライフ・バランスの改善でメリットを最大限享受していくとともに、経済的なデメリットに対しては積極的に生活を防衛していくことが重要です。副業解禁は、会社員の方が副業大家として不動産経営を始める大きなチャンスとなるでしょう。この記事を参考に、先行き不透明感による将来の生活不安解消のためにも、副業の選択肢として「アパート大家」「マンション大家」などの不動産経営も検討してみてください。